今回は本田健さんの著書「大富豪からの手紙」についてご紹介していきます。
この本は1年ほど前に1度読んだのですが、最近、本田健さんのYouTubeを見ていて、ふと「もう1度、読み直したい」という思いにかき立てられました。
再読してみると、新たな発見がたくさんありました!
本書では、人生で大切な教えを、物語を通して学ぶことができます。大学生の佐藤敬のもとに、大富豪だった祖父から「9つの手紙」が届きます。その「手紙」に導かれて、青年は「人生の秘密」を追い求める旅に出るという、学びと感動のストーリーです。
9つの手紙は、「偶然」「決断」「直感」「行動」「お金」「仕事」「失敗」「人間関係」「運命」について、分かりやすく教えてくれます。。
350ページのボリュームがある本ですが、行間も多いので読みやすく、短時間で読み終えることが可能です。
それでは、大富豪が「お金」の代わりに残した「9つの教え」について、私の気づきをご紹介していきます。
1.「偶然」というものは、この世には存在しない
人生に偶然はありません。すべてのことが必然、つまり必ず起こることであるという教えです。本田健さんはYouTubeで「偶然は運命からの未来への招待状」という話をされていました。
学校で席がとなりになった人も、昔からの友人も、今日はじめて出会う人も、「つながっている」から出会うのです。出会うべくして出会う。
そして、その出会いには、必ず何かの意味があります。「ここで、この人と出会ったのはどんな意味があるんだろう?」と、偶然の意味を探ってみることが大切です。
「すべてのことには意味があって、それは自分を幸せにするために起こっている」という考え方は、深く共感できるものがありました。
2.「決断」した瞬間に、その未来は、同時に誕生する
成功に必要なのは、「決めること」です。「決断」することがなければ、何も動き出しません。
「決断」は、自分の新しい未来をつくり出してくれます。決断した瞬間に、物事が動き出すからです。
だから、仕事や住む場所、結婚相手という大事なことから日常の小さなことまで、積極的に「決めるクセ」をつけることが重要です。
ちなみに「決めたことは紙に書かないと実現しない」「迷ったら、怖いほうに飛び込め」という教えも押さえておきたい大事なポイントでした。
一度決めると、そこにはものすごいエネルギーが発生します。
たくさんのことを「決断」して、自分の人生を積極的に創り出そうと思いました。
3.「直感」に人生をゆだねる
何かを決めるときに大切なのが「直感」です。
「直感」はただの「カン」ではなく、「深いところで、すべてを知っている部分からの信号」なのだそうです。「自分にとって何が大事なのかは、その人の心と体がちゃんと知っている」という不思議な感覚です。
この「直感」のサインは、「ワクワクする」「ゾクッとする」「楽しくなってくる」などがあるそうです。
私自身、ここ最近で2つの直感を感じる経験をしました。
1つ目はある文章のタイトルがなかなか決まらなかったときのことです。普段ほとんどテレビを見ない自分が、たまたまついていたテレビに目を向けました。そのとき、心に突き刺さるような言葉が紹介されていたのです。「これだ!」と「ワクワク、ゾクっとする」感覚でした。
もう一つは、仕事中で起こりました。大きな判断が必要な場面でのことでした。判断の期限が迫ってきたとき、「ある情報を、今すぐに得ないとまずい」という「不安」に近い直感を感じました。手間を惜しまずに、頭を下げてお願いをし、その情報を得ることができました。その結果、大きな危機を回避することができたのです。
まさに「直感」の大切さを思い知らされた出来事でした。
常に心を落ち着けて、耳を澄まし、直感の出すサインを見逃さないようにしていこうと思いました。
4.「行動」することで、未来が近づいてくる
「直感」にしたがって「決断」をしたら、とにかく「行動」することが大切です。
いくら「決断」しても、「行動」することなしにはその未来は近づいてきません。
斎藤一人さんが、様々な本の中で話していた「この星は行動の星だから、動かないと何もはじまらない」という言葉を思い出しました。
「行動」には2種類のタイプがあるそうです。
①「将来、不都合があるからイヤイヤやる行動」(マイナスの行動エネルギー)
②「今、楽しいからやるワクワクする行動」(プラスの行動エネルギー)
ここでは、②の「プラスの行動エネルギー」を増やすことの大切さが説かれています。プラスのエネルギーを増やさないと、毎日がつまらなくなってしまうからです。
子どもの頃、純粋に楽しんでいたことをやってみたり、ずっと気になっていたけれど、やっていない楽しいこと、などを順番に、とにかくやっていることが重要です。
私も、さっそく、「ずっと気になっていたけれどやっていない楽しいこと」を20個書き出してみました。書きはじめてみると10個くらいまではスラスラとかけたのですが、その後、手が完全に止まってしまいました。「やりたいことがたくさんある」と思っていたのですが、いざ書き出してみたらこの程度のものでした。
でもここであきらめずに、過去に好きだったことなどに思いをめぐらせながら、なんとか20個書き出しました!この20個のリストは見ているだけでもワクワクしてきます。早速トライしていきたいです。
人が行動できないのは、「ワクワクするような目標がない」ことが原因である場合が多いそうです。もし、今、「行動」を起こせていないなら、すぐに、目標を立てるのもよいでしょう。本書では、目標を10個ひねり出して、紙に書くことを勧めています。目標がきっかけとなって現実が動いていくのです。
この目標のひねり出しについてもチャレンジしてみました。
目標を10個、紙に書き出すワクワクする作業です。先ほどのやりたいこととは違って、スケールが大きな目標がたくさん出てきました。みなさんも時間をとってやってみると楽しいですよ。
いつもなら、「あとでやってみよう」と思って結局やらない自分が、目標の書き出しを即実践しているのが驚きでした。この本のエネルギーはすごいです!
5.「お金」と向き合う
5番目は「お金」についての話です。
ここでは、「お金」とは様々なものに変化する「エネルギーである」教えが紹介されています。例えば、お金で「もの」を買えば、お金は「もの」に変化します。お金を、誰かのために使えば、お金は「人を幸せにすること」に変化しますね。
そして、エネルギ―である「お金」は「エネルギーが強いもの」に引きつけられていく性質があるようです。だから、「自分のエネルギー」を高めることで、エネルギーである「お金」もついてくるのだそうです。
私はお金を、このようにとらえたことをありませんでした。お金は何かを生み出すエネルギーだったんですね!
注意したいのは、お金持ちになったからといって、自由になれるわけではない、ということです。お金があると、今度は、それがなくなる不安や心配が生じます。収入が増えたら、その分だけ、支出も増えるサイクルにはまってしまいます。
エネルギーであるお金と向き合い、お金との距離のバランスをとっていくことが重要です。
ちなみに、お金持ちになるためには、「自分が持っているいちばんの才能で勝負すること」が必要だそうです。
では自分の「才能」はどうやって見つけていったらよいのでしょうか?
その答えは、周りの人からの「頼まれごと」にあるそうです。
まずは、まわりの人からの頼まれごとを引き受けて、それを地道にこなしていく。すると、少しずつ「自分の才能の形」が見えてくるのだそうです。「頼まれごと」の話については小林正観さんや斎藤一人さんも同じことを言っていますね。
まずは、「たくさんの頼まれごとをされる人」を目指そうと思いました。
6.自分の才能を使って「仕事」をし、人を幸せにする
6番目は「仕事」についてです。
人生で最高の喜びは、「誰かに何かをしてあげて、感謝されること」であり、それこそが、「仕事の醍醐味」です。
仕事をしないでたくさんお金を得たとしても、本当の意味で、人は幸せを感じることはできません。
だから、自分の才能を使って仕事をし、人を幸せにしていく必要があります。
そして「天職」を探すには
- 今やっている仕事を好きになる。これ以上できないというくらいに、一生懸命やってみる。
- 自分が小さいころから楽しかったこと、努力せずに上手にできることの周辺を探る。
のだそうです。
私自身の今の仕事について、思いをめぐらせてみました。その結果
「今の仕事内容の半分くらいは結構好き。残り半分の内容はあまり好きではないストレス。も大きい。」
ということが明らかになりました。
微妙な感じです。今の仕事を「大好きな内容だけで満たしたい」と思うのですが、どうしたらいいのかはまだ分かりません。ただ、本書の言葉にあった「自分が存在したことで、この世界が少し良くなった」という実感を持てる仕事には違いありません。
成功している人は、みんな「仕事」が大好きです。心から仕事が大好きだからこそ成功できたのでしょうね。この境地を目指したいものです。
7.成功のためには「失敗」が必要
行動すると、必ず「失敗」がついてきます。失敗を避けることはできません。
もっと言えば、「成功」のためには「失敗」が必ず必要です。失敗を恐れて行動しないのが一番の失敗。
成功するための唯一の方法は、失敗してもあきらめずに、挑戦し続けることです。
失敗の重要性については、様々な自己啓発書に書かれていますが、この物語にあった次の言葉には「はっ」とさせられました。
それはね、『挑戦する人が、いちばん偉い』からだよ。
そう・・・、うちの会社では、成功した人は、『銀メダル』をもらえる。
でも、リスクを冒して派手に失敗した人には、『金メダル』だ!
(中略)
『失敗するということは、その前に、果敢に何かに挑戦した』ということだ。
(中略)
多くの人は、人生でたった1つの大きな失敗すらできずに、人生を終えるんだから。大失敗、おめでとう!
「挑戦する人が、いちばん偉い」
確かにそうですね。大きなことを成し遂げた人たちは、間違いなく大きな失敗からスタートしています。
私自身、ある試験に失敗したことで、人生が大きく変わりました。
大成功は失敗からしか生まれないということを、改めて心に刻むことができました。
8.本当の幸せは「人間関係」で得られる幸せ
8番目は「人間関係」についてです。
人はお金や社会的地位では幸せになれない。本当の幸せは、人間関係で得られる幸せだという教えです。
確かに、どんなにお金を得ようとも、どんなに権力を得ようとも、人間関係が良くなければ「不幸」としか言いようがありませんね。
手紙の中で、アメリカの大統領リンカーンの言葉も紹介されていました。
「こちらに五分の理しかない場合には、どんなに重大なことでも、相手にゆずるべきだ。百パーセントこちらが正しいと思われる場合でも、小さいことならゆずったほうがいい」
「いい人間関係がなければ、何事もうまくいかない」ということを心得ていたリンカーンのエピソードについては、古典的名著「人を動かす」にも詳しく記載されています。
この「人を動かす」で紹介されていたリンカーンのエピソードはとても印象的で、私の心に今でも残っています。まだ読んでない方はぜひ一読することをお勧めします。
本書にあった「人を好きになってもらいたい。そして、人に好かれる人になってほしい」
という言葉も印象的でした。
9.「運命」の不思議なめぐり合わせを感じる
最後は「運命」についてです。
どこで何をして、誰と出会ったか、詳しいことはわからないが、振り返ってみると、すれが、「すべて必然だった」ような気もするはずだ。
キミには、この「運命の不思議な巡り合わせ」を感じてもらいたい。
「すべては必然」というのは、私自身の座右の銘の一つでもあります。私自身、今まで生きてきて「運命の不思議な巡り合わせ」を実感しています。
「運命」と同じような言葉に、「宿命」という言葉がありますが、この2つの言葉は似ているようで、全く違う意味があるそうです。
「宿命」は、宿る命。自分が生まれたときに決まっているもの。
「運命」は、運ぶ命。どうやって生きるかは、自分自身が自由に決められます。
自分の「宿命」を知ったうえで、主体的に自分の「運命」を選びとっていくことで、人生を拓いていくことができるはずです。
たとえばね・・・
「悪いと思うことが起きるたびに、これで1つネガティブな要素が減った」と考えられるかどうか・・・、ってことなんだ。
たとえば、不快なことが起きたときに、「これから運命は、いい方向に向かうんだな。ありがたい」と頭の中を切り替えられるかどうかなんだ。
小さなことの積み重ねが、自分の道を切り拓いていくんですね。
「宿命と運命の境界線は、自分で引くことができる」
私たちには、人生を変える選択肢が、毎日、与えられています。「宿命」に引き戻されることなく、自分の意志で「運命」を選び取っていく人生を歩むことが重要です。
人生は、楽しむためにあります。心がワクワクすることを毎日やって、自分の夢を追いかけていこう、と決心できました。
「運」についてはこちらの本もおすすめです。
さいごに
本書は、大富豪である祖父からの9つの手紙から、人生の秘密について学んでいく感動のストーリーでした。
「偶然と直感」を追いかけて「人生の真実」を見つける旅は、私にワクワクした気分を思い起こさせてくれました。
そして、本書を再読したことで、「自分がワクワクするやりたいこと」が明確になりました。
「自分自身の冒険物語は今はじまった!」
大げさかもしれませんが、そのくらいワクワクをもらえた本でした。
みなさんも、「何かを決め」て「ワクワクすること」を今すぐに始めてみましょう。人生が抜群に面白くなることは間違いありません。
「大富豪からの手紙」おすすめです!