・人気ユーチューバー高橋ダンさんの投資術を学びたい。
・今年こそ投資を頑張りたい。
・億り人を目指したい。
そんな人におすすめの本が出版されました。
「僕がウォール街で学んだ勝利の投資術 億り人へのパスポート渡します(高橋ダン箸)」です。
今回は、私が本書を読んで「あ、いいね!」と感じたポイントについてご紹介していきます。
✔︎本記事の内容
・人気YouTuberがすすめるライオン戦略とは
・億り人の長期積み立て法
・億り人の短期投資法
✔︎著者の高橋ダンさんについて
高橋ダンさんは12歳で投資を始め、大学卒業後にニューヨークのウォール街で様々な投資業務に携わりました。
26歳の若さでヘッジファンドを設立。その後、約60ヵ国を旅し、2019年の秋に日本に帰国します。
2020年1月からはYouTubeでの動画投稿を始め、わずか3ヶ月でチャンネル登録者が10万人超えという人気ぶり。現在も毎日、世界のニュースや投資情報日動画で分かりやすく解説しています。
※2021年1月の時点では、チャンネル登録者は33万人を超えていました!
高橋ダン式「ライオン戦略」とは
高橋ダンさんは自身の投資戦略を「ライオン戦略」と名付けています。
ライオン戦略とは
ライオン戦略の柱は次の2つです。
ライオン戦略の柱
・資金の7〜9割を「長期積み立て」
・資金の1〜3割を「短期投資」
つまり、「長期積み立て」に「短期投資」をうまく組み合わせていくことで、パフォーマンスを上げていくのがライオン戦略の柱となります。
この「ライオン戦略」というネーミングは、彼がアフリカでライオンを観察した経験からヒントを得たそうです。
ライオンは、ふだんは無駄に動かず、じっとしています。睡眠時間も14〜16時間と人間の約2倍です。
しかし、いざ狩りをする段階になると、素早く、一気に獲物を捉える行動に打って出ます。
「ふだんは長期積み立てでじっくり投資し、チャンスがきたら短期投資をする投資法」をライオンの行動になぞらえて「ライオン戦略」と名付けたそうです。
「多様化」がライオン戦略では重要な考え方
「多様化」とは、多様な商品や戦略を取り入れ、商品や戦略を分散させることをいいます。
投資の世界では、どれだけ自信があっても、経験があっても、間違いが起こります。
「間違いは起きる」という前提で投資をする必要があるのです。
間違いが起きることを前提にすると、売買の時期も、商品も、戦略も多様化する必要が出てきます。
ライオン戦略の一番の核になる考え方がこの「多様化」です。
本書ではこの「多様化」を最重要事項として、様々な投資方法が紹介されていきます。
ライオン戦略の基本方針
ライオン戦略では「長期投資」が投資のベースになります。
まずは、給料の一部で積み立て投資をしていきます。
その際、資産の種類(株式、債権、コモディティなど)も、エリアも、通貨も多様化します。
タイミングを考えて安い時を狙って買うのではなく、定期的に、コツコツと継続的に買い続けていくのです。
この「長期積み立て」に「短期投資」を組み合わせます。
リーマンショックやコロナショックなど大きな危機が発生した時には、市場の値動き(波)が大きくなります。
この波に乗って全体のパフォーマンスを高めていくのが「短期投資」です。
短期投資を組み合わせることで、ショック時の一時的な値下がりをカバーできる効果も期待できます。
長期積み立てに、短期投資を組み合わせることで、リスクを抑えかつパフォーマンスを高める!
これがライオン戦略の柱です。
たくさんの投資本を読んできた私自身も、このよう「長期積み立て」と「短期投資」を明確に分けて多様化することを提唱している戦略は初めて目にしました。
「長期」と「短期」を分けることも多様化のひとつ。単純なことかもしれませんが、大きな気づきをえることができました。
億り人の長期積み立て投資
繰り返しになりますが、高橋ダン式「ライオン戦略」では「長期積み立て」がベースになります。
投資可能金額の7〜9割を長期積み立て投資に回します。
私が長期積み立ての章を読んでで興味深かったのは以下の3点です。
・現金(預金)も投資の一部
・ポートフォリオは3つのカテゴリーに分ける
・ポートフォリオの比率は自分の性格も考慮する
順番に解説していきます。
現金(預金)も投資の一部
著者の考え方で興味深かったのは、投資するお金の中に「現金(預金)」も含めているという点です。
本書では、「現金(預金)」はインフレにならないことにかけている投資であり、長期積み立て投資のひとつに位置付けられています。
預金を長期で保有していると、将来インフレ(モノの価値が上がる)になったとき、保有している預金の相対的な価値が下がってしまうからです。
この考え方により、預金にもリスクがあることが明確になりました!
高橋ダンさんは、本書の中で終始「投資しないことがリスク」というメッセージを送り続けています。
預金も長期投資の一部と考えることで、「預金は安全、投資はリスク」という間違ったメンタリティから抜け出せるのではないでしょうか。
ポートフォリオは3つのカテゴリーに分ける
長期積み立て投資ではポートフォリオを次のような3つのカテゴリーに分けます。
A:おもに高いパフォーマンスを期待して投資するもの
(例)株式、社債、通貨、不動産
B:おもにポートフォリオの値動きを安定させる目的で投資するもの
(例)国債、現金
C: A と B とは異なる値動きで、 全体のパフォーマンスを高め1、安定させる目的で投資するもの
(例)コモディティ、ビットコイン、その他
私の場合、Cのコモディティ(金、銀、プラチナなど)やビットコインは、考えたこともありませんでした。
これは大きな気づきです。
ポートフォリオの比率は自分の性格も考慮する
ここで考えなければならないのが、A、B、Cそれぞれにどんな比率で投資するかです。
著者のおすすめのポートフォリオ(比率)
A:40〜60%
B:10〜30%
C:20〜40%
ポートフォリオは、通常、年齢によって変えていく必要があります。
年齢別ポートフォリオの組み方は類書でも数多く解説されていますが、本書では「自身の性格」について考慮することが勧められています。
たとえば、株価が気になって眠れなかったり、大きなストレスを感じやすい人は、安全性の高いBを多めにするといった具合に、それぞれの性格によって、ポートフォリオの比率を調整していくわけです。
ポートフォリオを組む際は、年齢だけでなく、性格を考慮することで、長期に渡って投資を継続することができますね。
✔︎長期投資における大切なポイント
最後に長期積み立てにおける大切なポイントをまとめておきます
長期積み立てにおける大切なポイント
・多様化する(商品、購入時期、通貨)
・ひとつの商品への投資額は、資産全体の5〜10%を上限とする
・少額でもいいので、早く始める。
・月に1度のリバランスをする
本書には、それぞれの商品についての特徴も詳しく書かれていますので、参考にしてみてください。
私自身が今まで投資をしていなかった「カテゴリーC」への投資をする決断ができました
現在「金、銀、プラチナ」や「ビットコイン」 への配分を検討中です。
億り人の短期投資法
ライオン戦略では長期積み立てがベースとし、そこに短期投資を組み合わせていきます。
短期投資の目的は、全体のパフォーマンスと高めるとともに、ショック時の一時的な値下がりをカバーすることです。
短期投資のポイント
・トレンドを見つけ、その波に乗る
・小さなリターンを積み重ねる
・ポジションを決済するタイミングはチャートが決める
順番に解説します。
トレンドを見つけ、その波に乗る
ライオン戦略での短期投資は1日中パソコンの画面に張り付いているようなデイトレードとは異なります。
取引する期間は数日から数ヶ月程度です。
この短期投資に投資可能額の10〜30%を投資していきます。
短期投資をする際に大切なのが「トレンドを見つけ、トレンドに乗る」戦略をとることです。
いわゆる「逆張り」などは考えません。
高橋ダンさんは、底値で買って利益をえようとする行為を
「落ちてくるナイフをキャッチするようなもの」
と例え、非常に危険な行為であることを強調しています。
・底を打って、上昇に転じたことをしっかりと確認してから投資
ということが大切になります。していきます。
小さなリターンを積み重ねる
ライオン戦略における短期投資のポイントは「トレンドに乗ること」でした。
したがって、リターンを得るには何度も波に乗ることが必要です。
ここで大事なことは、一度に多くのリターンを得ようとするのではなく、少額でいいので、回数を多くしていくことです。
「1回の売買で100円の利益を得るより、10円の利益を10買い出す方が、ずっとチャンスも多くなる」
ということを念頭に置いて投資をしていきます。
ポジションを決済するタイミングはチャートが決める
本書での一番の気づきです!
私は「一流の投資家は、相場を予測するプロ」だと思っていました。
しかし、そうではありませんでした。
本書の言葉を借りるならば
「どこで波が終わるのかを自分自身が決めることはできないし、予測しようとするのは時間の無駄」だったのです。
高橋ダンさんのような投資家でも「相場を予測するのは時間の無駄」と言い切っていることに驚きました。
大事なのは、ポジションを売買するタイミングはすべて「チャート」がきめること。
つまり
チャートを見て波に乗り、チャートを見ておりる。
この考え方が重要だったのです。
まとめ
本記事では、高橋ダン式「ライオン戦略」の基本について解説してきました。
◆ライオン戦略まとめ
・多様化する
・資金の7〜9割を「長期積み立て」
・資金の1〜3割を「短期投資」
本書ではこのライオン戦略をもとにした、さまざまな投資法について、分かりやすく解説されています。
今回ご紹介した内容以外にも、以下のセクションが興味深かったです。
・ウォール街で働いた経験やヘッジファンドを立ち上げたときのエピソード
・ファンダメンタルズではなく、テクニカル分析を重視する理由
・MACDやボリンジャーバンド、RSIなどについて、著者のオリジナルな使い方
若くしてヘッジファンドを立ち上げた、10分間で7億円損失を出してしまった経験など、本書は読み物としても楽しむことができました。
何よりすばらしかったのは、ダンさんの強い想いです。
「本気で日本人の投資マインドを変えたい」
「日本を世界トップの金融リテラシー(知識や判断力)の国にしたい」
「多くの日本人が抱えているお金の不安や悩みを解消するためには、金融リテラシーを高める必要がある」
このように考えて、日々情報発信を続けてくださっている著者に感謝の気持ちでいっぱいです。
ぜひあなたも、本書を読んで「高橋ダン式ライオン戦略」を学んでみませんか?
「僕がウォール街で学んだ勝利の投資術」おすすめです!