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【書評&まとめ】本気でFIREをめざす人のための資産形成入門(穂高唯希著)

サラリーマンが30歳でセミリアイアできたって本当?

FIREを実現するための投資法を知りたい。

この悩みに答えてくれるのが、今回ご紹介する「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」です。

著者の穂高唯希さんは、2015年より人気ブログ「三菱サラリーマンが株式投資でセミリタイアを目指してみた」を運営。

入社当日にセミリタイアを決意してから、給与の8割を高配当株・連続増配株へ投資し、金融資産約7000万円、月平均20万円超の配当収入を得られる仕組みを形成したすごい方です。

30歳で退職しセミリタイア(FIRE)を達成し、日本版FIREムーブメントのさきがけとして注目されています。

そんな穂高さんの投資法をまとめたのが本書。

投資に対する心構えから、具体的な投資法まで盛りだくさんです。

それでは、本書を読んで得た私の気づきをご紹介していきます。

 

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高配当株という選択【心地いい仕組みづくりが最優先】

著者の穂高さんの投資方針は

「高配当株・連続増配株での配当金収入の最大化を目指す」

です。

私も長年投資を続けてきましたが、高配当株はどちらかといえばあまり積極的に購入することはありませんでした。

その理由は「配当金は受け取るたびに税金がかかるから」

配当金を再投資したい場合、配当金から税金を差し引いた金額を投資することになるので、複利効果が弱まりリターンは下がってしまいます。

しかし、本書を読んで「高配当株」の大きなメリットに気づきました。

配当金のメリットと魅力

配当金には多大なメリットがあり、そして魅力があることがわかりました。

本書では以下の9つのメリットがまとめられています

配当金のメリット・魅力

①手間がかからない

②再現性が高い

③不労所得の可視化になり、経済的自由の達成具合が明瞭

④出口戦略を考える必要が基本的に生じない

⑤時間と共に積み上げられ、相場局面にかかわらずモチベーション維持になる

⑥モチベーション維持により長期投資を可能にさせる

⑦ほかの生き方をする選択肢が増え、そのハードルが下がる

⑧月々のキャッシュフローが読みやすい

⑨配当利回りが、株価下落時の一定のクッションになることがある

本書ではこの9つのメリット・魅力について、それぞれ丁寧な解説があります。

どの理由も納得できるものでしたが、特に私が注目したのは③と⑤でした。

本書を読んで「投資において大切なのは効率の良さよりも心地よさ」という考え方に強く共感できました。

いくら理論的に正しくても、モチベーション下がり、長期投資が継続できなくなってしまっては全く意味がありません。

穂高さんの実践していた「高配当株を基本とした投資法」は不労所得を見える化できます。

月々の不労所得を数値で把握できるため、FIREという最終目標に対して今現在どこまで達成できているのかがはっきりと見えてきます。

そのため、長期的なモチベーションを維持することが可能になるのです。

配当は相場下落局面での精神安定剤になる

相場が下落しているときは

「これ以上損失を増やさないために、早くすべての株を売ってしまいたい!」

「ああ、もう二度と投資などしない!」

というような気持ちに傾きがちです。

こんなときに高配当株は威力を発揮します。

相場の下落局面が続いても、定期的な配当収入が確定しているため、これが一種の精神安定剤になるのです。

投資においてはマインドが最重要だということに改めて気づくことができました。

配当金のメリット・魅力まとめの⑨の「配当利回りが、株価下落時の一定のクッションになることがある」も同じ理由で大切な要素だと感じました。

節約こそが資産形成で最重要

資産を形成するための基礎は

「収入−支出」

を最大化することです。

つまり収入を大きくし、支出をできる限り抑えることが基本になります。

ところが、収入増加につながる「運用利回り」は自分でコントロールすることが難しいのが事実。

相場という外部環境やどの銘柄を選ぶかという企業分析力などに影響を受けるからです。

一方、「支出を抑えること(節約)」は「自分が主体的にコントロールできる」領域ですので、日々の工夫しだいでいかようにもなります。

この支出をコントロールすることが投資における基本なのです。

節約ではなく支出の最適化

本書で興味深かったのが「節約」という言葉ではなく、「支出の最適化」という言葉を提唱している点です。

「節約」というと響きがケチくさく、「辛いけど我慢する」というようなニュアンスが含まれています。

そんなネガティブな意味合いがある言葉を使っていると、どうしても気持ちや人生にまでマイナスな作用をもたらしてしいます。

そこで穂高さんはこの「節約」という言葉のかわりに「支出の最適化」という前向きな言葉を選択します。

「支出の最適化」いいですね!

「支出の最適化」という言葉であれば、「最適化」なので、個々人に価値観に合わせて支出を適正なものにしていくというニュアンスが生まれますね。

この言葉のおかげで、前向きな気持ちのままで支出の見直しをしていくことが可能になります。

著者が編み出した支出最適化15選

支出の削減は、同額の利益を得るよりも遥かに簡単です。

穂高さんは、一時期の高消費生活を経て倹約に目覚め、給与の8割を株式買い付けに回すという方針を貫いてきました。

給与の8割を株式は驚きました!

私の場合は1割からせいぜい2割程度ですから。

穂高さんは支出を最適化する方法を15個紹介しています。

支出の最適化15選

①ペットボトル飲料を買わず、水筒持参

②たばこを買わず、たばこ株を買え

③飲み物は白湯でOK

④デートは、公園で手作り弁当ピクニック

⑤書籍は図書館利用(新刊は予約)

⑥会社の飲み会は最低限

⑦株主優待を活用すべし

⑧散髪はセルフカットか、1000円カット

⑨携帯は格安SIM

⑩プールやジムは公共施設を利用

⑪コンビニでの買い物は避けよ

⑫買い物カートは使わない

⑬支払いは現金でなくクレカで

⑭保険には入らない

⑮階段は資源

それぞれの項目の詳細は本書をお読みいただきたいのですが、どれも興味深い内容でした。

節約に関する他人のアイディアをみるのは面白い!

最後の「階段は資源」は名言ですね。

階段を日常的に利用することで、運動不足が解消できるため、ジムへ行くお金、体調を崩して病院に通う費用を減らせるというものです。

私の場合、⑥⑨⑬を実践しています。①もできるだけ心がけるようにしています。たばこも吸っていません。

次は⑧の1000円カットにチャレンジしてみようかと思っています。

支出の最適化でお金を貯め、それを投資へまわしていく行動は、資産形成において外すことのできない要素です。

米国株ETFの購入が一番カンタン

著者の穂高さん自身は、投資が趣味化していて、投資対象は7カ国、合計56銘柄にも及んでいます。

本書では穂高さんご自身のポートフォリオも公開されていますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

ただし、これだけたくさんの個別柄を保有していると、管理や集計だけでかなりの時間が必要になってしまうそうです。

投資に割く時間があまりない方や、投資が趣味ではない方、資産運用・株式投資になじみのない方にも取り組みやすい投資対象が「ETF」です。

ETFの積立投資は、時間対効果の高い有効な資産形成であり、本書では特に米国ETFを用いた資産形成が勧められています。

米国ETFのメリット・デメリット

ETFは「Exchange Traded Fands」の略で、日本語では上場投資信託といいます。

文字通り上場している投資信託のことで、日経平均株価やTOPIXに連動した値動きを目指したものになっています。

米国ETFのメリット

・低コスト

・手間も時間もかからない

・分散投資になる

・長期的に見ると価格が大きく上昇

米国ETFの手数料は0.1%以下であり、コストを大きく抑えることができます。これは大きなメリットです。

また、ETFはその国の企業全体の将来に賭けることになりますので、投資対象を分散させる効果もあります。長期的に運用すれば大きなリターンが期待できるのも魅力です。

さらに、「SBI証券」ではETF自動積立サービスがあるので、こういったサービスを利用することで、手間や時間をかけず、簡単に投資を続けることが可能です。





米国ETFのデメリット

・ETF人気が加熱化し、実態に合わない株価である可能性あり

・その結果、暴落のリスクもありうる

現在、ETFは史上最大に人気化しています。

多くの投資家が個別企業の決算や業績などをチェックせずにETFを通して株式を購入することで、その企業の実態とかけ離れて高い株価になってしまう可能性があるのです。

すると何かしらの事象がきっかけで、急速に適正な株価に揺り戻される、いわゆる「暴落」の危険も潜んでいることを理解しておく必要があります。

おすすめの米国高配当株ETF

本書で勧められている米国高配当株ETFは次の3つです。

著者おすすめの米国ETF

・VYM(バンガード)
・HDV(ブラックロック)
・SPYD(ステート・ストリート)

それぞれの特徴をまとめておきます。

◆SPYDの特徴

・不動産関連が多い

・配当利回りが3つのETFの中で最も高く、近い将来の配当を最大化しやすい。

・まだETFができて間もないため、データ実績が少ない。

◆HDVの特徴

・エネルギー関連が多い

・配当利回りはSPYDとVYMの中間ぐらい

・財務良好な銘柄が主体

◆VYMの特徴

・金融関連が多い

・運用期間が長く、データ実績が豊富

・配当利回りは3つの中で最も低い

・銘柄数は3つの中で最多で安定感がある。

それぞれのメリット・デメリットを照らし合わせて、実際に投資するETFを検討していきましょう。

本書には応用編として米国高配当株に関する分析も詳しく解説されていますので、参考にしてみてください。

まとめ

今回は「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」について、要点と私の気づきをまとめました。

穂高さんの投資哲学・投資方針は次のツイートが端的に表しています。

明日は給料日。収入の8割をせっせと株式買付に回す単純な作業。そうして配当収入の綺麗な右肩上がりのグラフが描かれていく。いかに若年期に投下資本を蓄積できるか、もうそれに尽きるんやで

 

支出を最適化し、高配当のある商品への買付をコンスタントに続けていく。

これを長期間に渡って継続していくことがセミリタイアへの王道です。

「経済的に自立し、自分の人生は自分で切り開く」という生き方を自ら実践し、多くの人に共有してくださった著者にに感謝しています。

あなたもぜひ本書を読んで、FIRE(経済的自立&早期リタイア)への第一歩を踏み出してみませんか?

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