FIRE第一人者のリタイア術を知りたい。
こんな悩みをもっているあなたにおすすめの本があります。
最速でお金から自由になれる究極メソッド「FIRE最強の早期リタイア術」です。
◆ FIREとは
「Financial Independence, Retire Early」の頭文字をとったもので「経済的自立,早期退職」を意味する言葉です。
著者のクリスティー・シェンさんは、弱冠31歳でミリオネアを達成した、FIREムーブメントの第一人者。
現在彼女は仕事を辞め、世界中を旅行して好きな執筆活動を続けながら過ごしているそうです!
クリスティー・ションさんが早期リタイアを実現できたのは、彼女の親が裕福だったからではありません。
彼女は貧しい家の生まれで、家族全員が1日50円で暮らしていたそうです。彼女の人生はここからスタートし、最終的には金銭的に上位1パーセントに到達します。
本書には、クリスティー・ションさんがお金や本当の幸福について学び、ミリオネアを達成していく様子がリアルに書かれています。
彼女のミリオネア達成までの経緯や、早期リタイアするための様々な技術を学ぶことができますよ!
それでは、本書のポイントをご紹介していきます。
ミリオネアのマインド【まだ、自らの情熱に従うな】
アップルの創業者スティーブ・ジョブズはスタンフォード大学卒業式講演で、「今やろうとしていることは 本当に自分のやりたいことだろうか?」と語り、「まだそれを見つけていないのなら、探すのをやめてはいけない。安住してはいけない。」と語りました。
「自らの情熱に従おう」という熱いメッセージです。
しかし、クリスティー・シェンさんはこの言葉が危険であることに気づきます。
彼女は大学の専攻を選ぶ際、かかるコストと卒業後の収入について比較してみました。
そしてPOTスコアという数字(Pay-over-Tuition)をはじきだします。
\[ {\rm POT}=\frac{\rm 給与の中央値−最低賃金}{\rm 大学にかかる総費用} \]
このPOTスコアは、かかった費用に対してどのくらい収入が見込めるかを示す量で、数値が大きいほどコスパのよい分野であるということがいえます。
彼女が興味を持っていた分野は「ライティング」「会計」「コンピュータ・エンジニアリング」の3つ。
それぞれのPOTは以下の通りでした。
・ライティング0.20
・会計1.83
・コンピュータエンジニア2.81
ライティングは彼女の子供のころからの夢で第一希望でしたが、POTをみてみると数値が極めて低く、大学でかけた費用の0.20倍の収入しか得られないことに気づきます。
一方、コンピューター・エンジニアリングを選択すれば、ライティングの14倍以上の収入うが稼げることがわかりました。圧倒的な勝利です。
コンピュータ・エンジニアリングの学位を取るために大学に行くというのは、クリスティー・ションさんにとって心踊る経験ではありませんでしたが、彼女は結果的に数字が教えてくれた選択をしたのです。
結果的に彼女はコンピュータ・エンジニアリングの仕事でまずはお金を稼ぎ、早期リタイアを実現。
現在は子供の頃からの夢であった作家業を続けることができています。
もし、彼女が情熱に従った選択をしていたら、失業や不完全就業が待っていたでしょう。
この経験から、クリスティー・ションさんは次のようにアドバイスします。
心から好きなことをすれば、お金は後からついてくると期待するのは危険です。まずお金を追いかけましょう。好きなことはその後でもできるのです。
大切な気づきを得ることができた言葉です。
ミリオネアの節約法
節約をする前に大切なのが、「人間の心についての性質」を理解しておくことです。
クリスティー・ションさんはかつてコーチのハンドバッグ中毒だったことがあったそうです。
最初にバッグを手にしたときは、心臓が興奮のあまり張り裂けそうな気持ちになります。
ところが、2つ目のバッグでは同じ幸福を得られず、同じようにハイにはなれません。
そして、5つ目のバッグを買ったときは記憶にすら残っていなかったのです。
この経験から「人は幸せに慣れる生き物だという性質」があり、「幸福とは相対的なものである」という事実に気づきます。
「人が幸せに慣れる生き物だという性質」は「ヘドニック・トレッドミル現象」と呼ばれているそうですね。
彼女はまた、友人や家族の間に共通する奇妙なパターンにも気づきます。
より多くモノを所有する人
→不幸になりストレスを抱える
より少ないモノで過ごし、経験にお金を使う人
→より幸福を感じ人生に満足
これらの経験を通して「すべての節約に痛みが伴なうわけではない」という結論に到達します。
通常、支出を切り詰めるとこれまでより幸福でなくなると思われていますが、ある種の節約は幸福感を低下させません。
ここから導き出されたのが「幸福感を維持しながら節約するための4つのステップ」です。
幸福感を維持しながら節約するための4つのステップ
◆ステップ1 あなたを幸せにしない基礎的な支出を削る
銀行の手数料、利用してないサブスクリプション、固定電話など
◆ステップ2 痛みの伴なう支出を削る(でもいずれ慣れます)
外食、友人と外で遊ぶ、ジムの会員など
◆ステップ3 所有している高額なものを減らす
自動車、家など
いきなり自動車を手放すのが難しければ、利用する時間を減らします。
運転する距離を減らすと、ガソリン代や維持費も下がります。
◆ステップ4 ご褒美を加える
旅行、コンサート、ダイビングなど何でもかまわない
モノの所有でなく経験に使うのがおすすめ
ステップ1はすぐできますね。ステップ2は少しずつやってみましょう。
ステップ4は他のお金の本にはあまり見かけない内容。
大切ですね!
ミリオネアの投資法 3つの理論
クリスティー・ションさんの投資法の要は以下3つです。
1.インデックス投資
2.現代ポートフォリオ理論
3.4パーセントルール
順番に解説します。
1 インデックス投資
まず、投資する際は「インデックス投資」をするということです。
「個別銘柄に投資したりアクティブファンドで運用するよりも、インデックス投資をした方がメリットが大きい」というのは、もはや常識になりつつありますね。
インデックス投資のメリットは以下の通りです。
・投資資金はゼロにならない
・手数料が安い
・大半のアクティブファンドを上回る
インデックス投資は株式市場全体の成長に賭ける投資法です。
すべての株に分散投資をしているため、個々の企業が倒産したとしても、投資資金がゼロになることはあり得ません。
また、インデックス投資にはファンドマネージャーがいないため手数料を抑えることができます。
さらに、時価総額に準じて保有銘柄の割合を決めるというすばらしい特徴も備えています。
ある会社の株価が上がればその会社の株式の割合を高め、ある会社の株価が下がればその会社の株式の割合を低くしてくれます。
2 現代ポートフォリオ理論
ポートフォリオとは金融商品の組合せのことです。
クリスティー・ションさんが経済学の勉強をしていたとき目にとまったのが、1952年に経済学者のハリー・マーコウィッツが考案した現代ポートフォリオ理論についての論文でした。
この「現代ポートフォリオ理論」とは、簡単にいえば
「複数の資産に分散投資することによって、リターンを維持したままリスクを最小化できる」
という理論です。
具体的には、「期待リターン」と「ボラティリティ」という2つの指標を使います。
◆期待リターン・・ある資産の期待年率リターン
例えば100万円の資産が1年で10万円増えて110万円になる場合、期待リターンは10%となります。
◆ボラティリティ・・その資産の日々の変動率。標準偏差で表す。
標準偏差とはデータのちらばりの度合いを表す量です。ボラティリティがが高いほど、その資産の変動率が高いということです。要するに「リスク」を表す量のことです。
「現代ポートフォリオ理論」では、あらゆる資産を「期待リターン」と「ボラティリティ」によって数値化し、いくつかの資産の組み合わせたものをグラフ上にプロットしていき、最適な配分を決定していくのです。
株式の割合が高めるとリターンは高くなりますが、日々の変動は激しくなります。
逆に債権の割合を高めるとリターンは低くなりますが、日々の変動はより穏やかになります。
「資産の配分をうまく調整することで、リスクとリターンをコントロールしてく」というのが「現代ポートフォリオ理論」のポイントです。
最初に著者が選んだポートフォリオは以下の通りです。
債権が40%、株式が合計60%となっており、わりと慎重な配分になっています。
このような配分にした理由や、具体的なポートフォリオの組み方(4ステップで解説)は、本書に詳しく解説されていますので、ぜひ参考にしてみてください。
3 4パーセントルール
4パーセントルールとは、投資金額の4パーセントを毎年切りくずしても、資産を減らさずに暮らしていけるという考え方です。
退職プランと経済理論を研究したトリニティ大学における論文がもとになっています。
具体的には、総資産の4パーセントの資金で1年間の生活費がまかなえれば、貯蓄が30年以上持続する可能性が95パーセントになるという理論です。
4パーセントは$$\frac{4}{100}=\frac{1}{25}$$ですので、年間の生活費に25をかけた金額があれば、嫌いな仕事から永遠におさらばすることができるのです。
クリステイィー・ションさんはこの「4パーセントルール」に出会ったことで、「努力すべき具体的な目標」が見つかりました。
4パーセントルールの発見は、誇張なしで私の人生を救ってくれました。
もし資産が1億円あれば、生活費をその4パーセント以内、つまり400万円以内におさえれば、資産を減らすことなく30年間暮らすことができるのです。
もし年間の生活費が200万円ならば、これを25倍した5000万円の資産があればリタイアできるということになります。
すごいですね。
ただし確率は95パーセント。
ちなみに4パーセントルールはFIREを目指す人たちの間では、有名なルールだそうです。
さらに私が驚いたのは「リタイアまでの期間は年収に全く左右されない」という事実でした。
リタイアまでの期間は年収ではなく「貯蓄率」によってのみ左右されているのです。
これは、4パーセントルールをもとに作られた「リタイアまでどのくらいの年数がかかるか」に関する以下のグラフをみれば明らかです。
グラフをみると、例えば貯蓄率が40%、投資リターンが6%であれば、リタイアまでの年数はおよそ20年になります。
このグラフのすごいのは、収入がどこにも見当たらない点です!
つまり、年収が300万円だろうが2000万円だろうが関係ないのです。
重要なのはあなたの貯蓄率だけなのです。
ミリオネアには3つのタイプがいる
お金をテーマにした本は数えきれないほどあります。
しかも、それぞれの本が主張するアドバイスはさまざまで、相反するものも数多くみられます。
起業すべき、節約すべき、投資をすべき、不動産をはじめるべき・・・
情報がありすぎて、何を信じて、どの道を進めばよいのか、迷子になっている人もいるのではないでしょうか。
私もその一人です。
この本で、クリスティー・ションさんは明確な答えを教えてくれます。
実は、パーソナルファイナンス(個人の資産管理)の世界のしくみは次の図のようになっているのです。
収入・・・入ってくるお金
支出・・・出ていくお金
投資・・・お金から生み出されるお金
若くしてミリオネアになった人は、この3つの力のうち2つは平均でも、残る1つが卓越した傾向にあります。
つまり、ミリオネアには次の3つのタイプがいるということです。
◆ハスラー 収入を増やすプロ
起業したり、お金を稼ぐ能力にすぐれているプロです。
ロバート・キヨサキ、ティム・フェリス、スティーブ・ジョイブズなど
◆投資家(投資のプロ)
お金からさらなるお金を生み出す専門家です。
ベンジャミン・グレアム、ウォレン・バフェット、ジョン・ボーグルなど
◆オプティマイザー(貯蓄のプロ)
支出を抑えて財産を築く人です。お金の把握能力にすぐれています。
著者、ピート・アデニー、JL・コリンズなど
そして、著者のクリスティー・ションさんはこのオプティマイザーだったのです。
本書を読むまでは「投資」に卓越している方だと思っていました。
このように、お金持ちになる方法は様々であり、自分に最も合ったやり方を選ぶこと大切だと気付きました。
重要なのは、ミリオネアのタイプの中で最も多いのはオプティマイザーであるということです。
オプティマイザーは、ハスラーや投資家と違い、数学的に再現性が高いからです。
スティーブジョブズやウォーレンバフェットの真似をしても、彼らのようになることは簡単ではないでしょう。
しかし、オプティマイザーである著者のクリスティー・ションさんの行動をまねすれば、あなたもミリオネアになれる可能性は高いはずです。
まとめ
本書を読んで、私自身もFIREを目指そう!と決意しました。
まずは自分が持っている資産を明確にし、毎月の支出を見直すところから始めてみたいと思います。
本書には早期リタイアし最速でお金から自由になれるメソッドが盛り沢山です。
著者のクリスティー・ションさんがミリオネアを達成するまでのエピソードも興味深く、とても参考になりました。
あなたも、FIRE(経済的自立と早期退職)を目標とした人生戦略を立ててみませんか?
本書のやり方を真似れば、FIREへ向けての第一歩が踏み出せるはずです!
「FIRE最強の早期リタイア術」おすすめです。