新コースリリース!
【4日間限定クーポン】
 
ゼロからの統計学入門【相関・単回帰分析編】
約3時間で相関分析・単回帰分析の仕組みを学ぶことができます。 ぜひこの機会にご活用ください! ↓詳しくはこちら
数学

【トーナメントの試合数を一瞬で求める】数学的な理由を図で解説します

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

高校野球、テニスの世界大会、サッカーワールドカップの決勝などで行われるトーナメント戦。

今回はトーナメント戦の試合数を一瞬で求める方法と、その方法が成り立つ理由について解説していきます。

試合数の求め方だけではなく、数学的な意味についても一緒に考えていきましょう。

トーナメント戦とは

図はあるテニスの大会で,A~Hの8チームが勝ち抜きで優勝を争う組合せ表です。

この表のように,各試合での勝者どうしが試合を続け、最後に優勝チームが1チーム決まる試合方法をトーナメント戦と呼びます。

トーナメント戦と対比して使われる試合方法にリーグ戦があります。

リーグ戦は参加チームがどのチームとも1回だけ試合を行う試合方法です。

リーグ戦とその総試合数の計算方法についてはこちらの記事をご覧ください。

リーグ戦の試合数は組合せ\( {}_n \mathrm{C} _r\) で簡単解決! 本記事ではリーグ戦の総試合数を求める問題について2通りの方法を解説していきます。 結論から言うと、リーグ戦の総試合...

チーム数が同じなら組み方を変えても試合数は変わらない

トーナメント戦では、チーム数が同じならその組み方を変えても試合数が変わらないという性質があります。

例えば4チームでトーナメント戦を組んだ場合、上の図のように全く組み方が異なっても、試合数はともに3試合です。

理由は後ほど解説しますが、これは興味深い事実です。

組み方によって試合数が変わってしまうと困ってしまうのですが、そのようなことは起こりえないのです。

トーナメントの試合数を一瞬で求める方法

それでは、トーナメントの試合数を一瞬で求める方法をご紹介します。

理由は後ほど解説するとして、まずは結論から。

(トーナメントの試合数)=(チーム数)ー1

です。つまり、トーナメントに参加するチームの数から1を引くと、総試合数を求めることができます。

例えば上のトーナメント表だとチーム数が8チームなので、総試合数は

(チーム数)ー1=8−1=7(試合)

となります。

図においても、試合数が①〜⑦の7試合になっていることを確かめることができますね。

それでは練習問題を解いてみましょう。

問題 高校野球に出場する49チームがトーナメント戦を行う。このときの総試合数を求めなさい。

解答 49-1=48(試合)

組み方に関わらず、チーム数から1を引くだけで総試合数が求まります。

これはとても便利です。

トーナメントの試合数が(チーム数)ー1である理由

それでは公式

(トーナメントの試合数)=(チーム数)ー1

が成り立つ理由について解説します。

(試合数)=(負けチームの数)

次の図はA,B,C,D 4チームによるトーナメント戦を表しています。

赤線が勝ち上がった様子を表していて、Aチームが優勝しています。

ここでは、どの試合でどのチームが負けたかを見てみましょう。

つまり負けチームに着目してみるのです。

※優勝したAチーム以外のB,C,Dチームはどこかで試合に負けています。

試合①で Bが負け
試合②で Cが負け
試合③で Dが負け

この表から明らかですが、各試合においてちょうど1チームだけ負けチームが決まります。

つまり試合数と負けたチームが1対1で対応していて

(試合数)=(負けチームの数)

となっているのです。

 

もう少しチーム数の多いケースでも確認してみましょう。

次の図はA,B,C,D,E,F,G,Hの8チームによるトーナメント戦を表しています。

同様に負けたチームに着目してみましょう。

※優勝したAチーム以外のB,C,D,E,F,G,Hチームはどこかで試合に負けています。

試合①で Bが負け
試合②で Cが負け
試合③で Eが負け
試合④で Gが負け
試合⑤で Dが負け
試合⑥で Fが負け
試合⑦で Hが負け

この表からも、各試合においてちょうど1チームだけ負けチームが決まっているのが分かると思います。

つまり試合数と負けたチームが1対1で対応していて

(試合数)=(負けチームの数)

となっているのです。

「各試合は負けチームを1チーム生み出しているもの」

と考えてもよいでしょう。では続けます。

 

(試合数)=(チーム数)ー1

上の2つの例で、負けチームと試合数が1対1で対応していて

(試合数)=(負けチームの数)

となることが分かりました。ここで、負けチームは何チームあるのでしょうか?

トーナメント戦では優勝チーム以外のチームは必ず1回どこかで試合に負けます。

ということは

(負けチーム数)=(チーム数)ー1

となっていることが分かりますね。

以上により

(試合数)=(チーム数)ー1

がいえます。

(トーナメントの試合数)=(チーム数)ー1

上の式が成り立つということは、「チーム数が同じであれば、トーナメントの組み方を変えたとしても試合数は変わらない」ということでもあります。

したがってトーナメントでは組み方をどのように変えても試合数が変わることはないのです。

まとめ

今回はトーナメントの試合数について考えてきました。

「負けチーム」と「各試合」が1対1で対応しているため、

(試合数)=(負けチーム数)

がいえました。そして優勝する1チーム以外はどのチームも負けるので、

(負けチーム)=(チーム数)ー1

です。これより

(試合数)=(チーム数)ー1

であることが分かりました。

ここでのポイントは

「各試合は負けチームを1チーム生み出しているもの」

という見方をすること。

この視点でトーナメントをとらえることで試合数を簡単に求めることができたのです。

物事の見方を変えていくことはとても重要です。

1つの現象に対してもいろいろな見方ができるということを覚えておいてください。

今回は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

Udemyクーポンプレゼント

シグマ先生が公開しているUdemyコースの

「最安値クーポン」

「新コース無料クーポン」

を差し上げます。

ご希望の方は、登録フォームからご登録をお願いいたします。

Udemyクーポンプレゼント登録フォーム

数学・統計学
シグマ先生
数学講師/Udemyベストセラー講師/数学の苦手を治します/塾・予備校・高校講師歴20数年/分かりやすい解説/偏差値40から65へ/数学検定対策/数学で困っている人の役に立ちたい

妻・子供2人と4人暮らし。週末はキャンプやスキー、温泉旅行などアクティブに活動中/数学検定1級
こちらの記事もおすすめ!