書評

【書評】稼げる講師、稼げない講師(五十嵐康雄)超人気講師の仕事術

稼げる講師はどんな準備をしているの?
講師はどんなことに注意をして講演をしているの?
受講者の反応がイマイチ。どうしたら受講者を喜ばせることができるの??

稼げる講師と稼げない講師の違いはどこにあるのか?

本書を読むと、稼げる講師が日々どんなことを考え、どんな準備をし、どんな講演をしているのかについて、知ることができます。

著者は、株式会社アイル・キャリア代表取締役の五十嵐康雄さん。五十嵐さんは、年間200日の研修を全国各地で行う超人気講師です。創業からこれあでのリピート率は90%を超え、受講者はのべ7万人以上いるそうで、海外での講師経験もあるスゴイ方です。

稼げる講師は「講演前」「講演中」「講演後」それぞれの場面において、常に受講者のことを考えそれを日々実践していました。

結論から言うと、稼げる講師とは、受講者の立場で考えられる講師です。

本書を読ことで、「稼げる講師」と「稼げない講師」の特徴について学ぶことができます。

ども項目も数ページ以内でまとめられていますので、どのページから読んでも大丈夫。非常に読みやすい本でした。

私が本書から学んだ「稼げる講師」になるためのポイントは以下の通りです。

稼げる講師になるには

◆準備段階
・常に情報のアップデートをする
・どう見られているか意識
・心理学を学ぶ

◆講演中
・とっておきのつかみ
・会場内を動き回る
・受講者と対話する

それでは、早速、私の気づきをご紹介していきます。

準備1 常に情報のアップデートをする

稼げる講師ほど、常に情報のアップデートをし、チャレンジしています。

「今、巷ではどんなことが流行っているのか。」

「社会のトレンドは何か。」

「受講者はどんなことに興味関心をもっているのか。」

世の中は、ものすごい勢いで変化しています。1年前の情報は全く使い物にならない場合もあります。それに、いつも同じ話をしていたら受講者に飽きられてしまいます。

講演の内容に「旬なネタ」「最新ネタ」を盛り込むことで、「よく勉強している講師」と思われ、リピート率も高くなる効果も期待できそうです。

では、どんなネタを仕入れたらいいの?

五十嵐さんは、「世代に関わらず、多くの方の興味関心のある以下のテーマ」に関して、
毎日アンテナを高くして情報を仕入れておくよう勧めています。

・健康
・お金
・食
・仕事
・家族

講師の仕事は、7割以上が事前準備で決まるそうです。

講義内容の根幹以外の部分については、常に情報をアップデートし、
チャレンジしつづける話し手を目指しましょう。

準備2 どう見られているかを意識

稼げる講師は「どう見られているか」を意識しています。

講師ではないですが、次のイチロー選手のエピソードが印象に残りました。

イチロー氏がメジャーリーガー時代、無精ひげを生やしたのも同じ理由でした。
童顔なので相手になめられて、危険な内角高めをどんどん攻められてしまう。
だから、怖さ、迫力を出すために生やしていたのです。相手の投手にどうみられているかを意識して、あえての対策だったわけです。

イチロー選手が無精ひげを生やしたのは、「自分が生やしたい」からではなく
「どう見られているか」を意識した、戦略だったんですね!

受講者は、講師の服装や立ち振るまいを意外としっかり見ています。

自分自身が講演会に受講者として参加する場合でも、まず最初に目が行くのが講師の服装です。スーツやネクタイ、靴や髪型までチェックしている自分がいます(笑)

稼げる講師になるためには、自分が「どう見せたいか」ではなく「どう見られているか」を意識する必要がありそうです。

つまり、相手ありきの心がけが身なりに関しても大切だということなのです。

「メラビアンの法則」では非言語コミュニケーションの重要性も解かれています。人に影響を与える情報の割合は、「話の内容」は7%しかないそうです。

「人は見た目が9割」という本も出版されていましたね。

講師は話の内容はもちろんですが、受講者にどう見られているかが重要です。

話の説得力を上げていけるよう、自分自身の見せ方も工夫していきたいものです。

準備3 心理学を学ぶ

稼げる講師の多くは「心理学」を学んでいます。

ここでは、心理学者ミルトン・エリクソンの「前提」の技術が紹介されています。

「今日はお集りいただいてありがとうございます。お忙しい中、新たな学びをえようという”意識の高い”みなさんなら、十分”わかってもらえる”と思いますが・・・」

講演会の最初にこのような話をし、受講者の心に無意識に「自分たちは意識が高い」「自分たちは理解できる」という感覚を持ってもらうというテクニックです。

このような話をしておくことで、受講者が自然と聞く耳を持ち、講師の話の理解度を高めることができるというから不思議です。

心理学すごい!

「心理学」を学ぶことは講師で食べていく人にとって必須であると感じました。

私も影響されて、心理学の本「影響力の武器」を読み始めました。

 

最初の章「返報性の法則」だけでも、様々な場面で役立ちそうです!

今後は心理学を本格的に勉強して、話をする場面で生かしてみようと思います。

講演中1 ”とっておきのつかみ” から始める

研修やセミナーの最初で大切なのは「つかみ」です。とにかくはじめの5分が肝心です!

本題に入る前に、受講者が興味・関心をもつようなネタを披露し、こちらの話に食いついてもらう必要があります。冒頭部分で自分のペース、土俵に持ち込むかで研修の成否が決まるといってもいいでしょう。

私自信も、人前で話をする機会がありますが、最初のつかみがの大切さについては、それほど重視していませんでした。

お笑い芸人がつかみに命をかけている理由を考えてみれば、つかみの重要性は自然と理解できます。

最初のつかみがうまくいかないと、受講者の間に「この講師はダメだな」という空気が漂います。最初に受講者の心をつかむことができれば、受講者は熱心に話を聞いてくれるはずです。

著者の五十嵐さんは、「つかみ」に困ったときは「ハ・ナ・シ・カ・タ」でネタを選ぶことをおすすめしています。

つかみネタの探し方

「ハ」・・・流行っていること
「ナ」・・・仲間の話題
「シ」・・・仕事、趣味の話
「カ」・・・家庭・家計の話
「タ」・・・旅の話、ご当地ネタ

話の冒頭で、主導権を握って、講演を成功に導きましょう。

講演中2 会場内を動き回る

稼げる講師は会場内を動き回り、稼げない講師は演題から動きません。

自由に会場内を動き回ることで、受講者の注意を引くことができるでしょう。受講者を飽きさせないという効果も期待できそうですね。

五十嵐さんは以前、ある研修担当者に「命を削ってやられていますよね」と言われたことがあるそうです。

しかも、全身を使ってパフォーマンスをするので、1回の講演で2キロくらい体重が落ちるそうです!

講演で講師が動くことで、受講者の注意を引いたり、集中力を高める効果は理解していたつもりですが、「体重が2キロ落ちるほどのパフォーマンス」とは恐れ入りました。

見習いたいです。

講師は
・パフォーマー
・スピーカー
・プレゼンター
・コーチ
・メンター
・ファシリテーター
・カウンセラー
である。

この言葉には納得です!

終了後に体重が2キロ減るくらい会場内を動き回ることを意識してみましょう。

講演中3 受講者と対話する

稼げる講師は、受講者と双方向でやりとりをする形式で研修・セミナーを進行します。

ここで注目すべきは「8分」という時間です。

「8分」は人が興味を失わずに集中して話を聞ける時間だそうです。人は、8分間以上一方的に話をされると、それがどんなにいい話でも飽きてしまうそうです。

だとすれば、それ以上の長い話は「苦痛」以外の何物でもありませんね。

受講者の集中力を切らさないために

・問いかけをする
・資料を見せる
・実習を入れる
・隣の人と話をしてもらう
・休憩を入れる

受講者と対話をする場合、大切になのがアイコンタクトです。

五十嵐さんは、なるべく1人ひとりの目を見ながら、話しかけるように伝えているそうです。

参考になったのは以下の方法です。

・会場内の受講者を9つのブロックに分ける

・それぞれのブロックで目を合わせる人をある程度決める

・後方から前方に向かってジグザグにアイコンタクトをとる

自分自身が話をするとき、ここまで意識していませんでした。おそらく目の焦点が合っていないような気がします(笑)

この「9ブロック法」は試してみる価値ありです。

まとめ

本書は次のように考えている方に最適です。

・すでに講師の仕事をしていて、さらに稼ぎたい。
・講師の仕事を始めてみたものの、いまひとつ思うようにいかない。
・これから講師の仕事をはじめてみたい。

私のように講師とは無関係でも、人前で話す機会があるすべての方に読んでほしい本でした。

本書は「講師の在り方」「相手の立場に立って考えることの大切さ」「講師のすばらしさ」を感じ取れる充実した内容となっています。

学校の先生にもおすすめです。

多くの方に話をする際の「在り方」について学んでほしいと思います。

「稼げる講師、稼げない講師」おすすめです!

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