書評

【書評】20歳の自分に受けさせたい文章講義(古賀史健)座右の書にしたい「ホームラン本」!

本日ご紹介する本は、ベストセラー「嫌われる勇気」で有名な古賀史健さんの著書「20歳の自分に受けさせたい文章講義」です。

本書では、古賀さんが長年、プロのライターとして蓄積してきた「話し言葉から書き言葉へ」のノウハウを、余すところなく伝えてくれます。

結論からいうとこの本、めちゃくちゃおすすめです。

具体例が豊富で分かりやすく、どの章を読んでも目からうろこ。私にとって、まさに「ホームラン本」でした!

それでは、私がこれから「実践しよう」と思った、3つの気づきについてご紹介します。

文章は ”リズム” で決まる「リズムの鍵は接続詞」

「文章にもリズムがある」これは新しい気づきでした。
確かに、リズムのいい文章は読みやすいし、読みやすいといい印象を受けます。

では、どうしたらリズムのいい文章になるのでしょうか?
その鍵が「接続詞にありました」

リズムの鍵は接続詞

文章のリズムは「論理展開」によって決まります。

つまり、リズムがいい文章とは「論理的に書かれた文章」だということです。

そしてこの「論理的に書かれた文章」とは、「文と文のつなげ方に違和感がない」「話の展開の仕方が自然」な文章のことです。難しく考える必要はありませんね。

では、どうしたら、論理的な文章になるのか?

その答えは「接続詞」にありました。

「文」と「文」の間に「接続詞」を入れてみて、スムーズにつながるようにすることで、論理的な文章が出来上がります!

文章は「文」と「文」をつなげていくものです。そして、その「文」と「文」をつなげる重要な役割をはたすものが「接続詞」。だから、この接続詞を大事にしなければなりません。

とはいえ、接続詞の使いすぎは良くありません。少なくとも私は今までそう教わってきました。

古賀さんは次のように説明してくれます。

いらない接続しは削れ、とのアドバイスは原則として正しい。ぼくが主張しているのは「そこに接続しが入るかチェックせよ」という意識の話だ。

なるほど!納得です。

「接続詞」を入れる入れないに関わらず、「そこに接続詞が入るかチェック」することで、文がきちんとつながっているかをきちんと確認することができるのです。

「文」1つ1つは、ばらばらなもの。
そして、文章はそのばらばらな「文」をつなげたもの。
だから「リズム」を良くするには「文」と「文」をつなぐ「接続詞」が重要なのですね。
さっそく意識していきます!

※ちなみに、自分の意見をズバッと言い切る「断定」も、文章に「勢い」がつき、「切れ味」のよいリズムが生まれるそうです。この本、気づきがたくさんありすぎです。

導入は ”予告編” 「予告編の基本パターンをマスターせよ」

第2講を読むと、文章の「導入の重要性」について気づかされます。

最初の数行を読んでつまらないと思ったら、もう読んでもらえない。・・・

読者はいつも「読まない」という最強のカードを手に、文章と対峙しているのである。

特に、ブログなどの日常文では、導入部分はかなり重要ですよね。それが改めてよく分かりました。

自分自身が読者の立場だと考えれば、導入がつまらない記事は多分、すぐに閉じてしまいます。

古賀さんは、この導入を「映画の予告編」にたとえて、3つのパターンを紹介しています。今回はそのうちの2つをご紹介します。

インパクト優先型

あえて、冒頭に読者が「おっ?」と興味を挽くような、「結論」を持ってくる手法です。

「人気があるブログ」にはこの手法を使っている記事が、結構多い気がしました。

一見すると”ネタバレ”のようだが、前後の文脈を断ち切り、関心の動線として挿入している限り、何ら問題はない。

映画の予告編でも、視聴者が見てみたい!と思うような「アクションシーン」や「決めゼリフ」があります。

おなじように、文章にも「決めの一文」を入れてみることで、読者は「読んでみたい」と思うようになるのですね。

寸止め型

これは、ホラー映画の予告編でよく使われる”見せない”という手法です。恐怖にひきつる被害者の顔や叫び声だけを流し、肝心の核心部分は観客に想像させるというものです。

人は、正体を隠されると、是が非でもその中身を知りたくなるものなのだ。

周辺情報を盛り上げて、もう少しで正体を突き止められるというギリギリのところまで情報を開示する。

そして、核心部分は読者に想像してもらい、読者の読みたいという欲求を引き出すテクニックです。

やや難易度が高いと感じましたが、やってみる価値はありそうですね。

読者をプレーヤーにする「『仮説』と『検証』を読者と楽しめ」

どんなに立派な「考え方」や「教え」があったとしても、それが読者にとって「他人事」であるうちは、読者は耳を貸そうとしません。

仮説と検証を入れる

主張のどこかに「これは他人事じゃない」「自分にとって重要なことだ」という要素がないと、読者の心は動きません。

では、どのうしたら読者は「他人事」を「自分事」としてとらえてくれるのでしょうか?

その解決法の1つが「仮説と検証を読者と楽しむこと」です。

具体的には

・早い段階で、独自の ”仮説” を提示
・読者に「あなたはこの仮説をどう思うか?」と問いかける
・読者と一緒に、”仮説” が正しいかどうかの検証作業をする

このようなステップです。

つまり、読者を、仮説を一緒に検証していく「プレーヤー」にすることが重要だったのです。

「仮説と検証」の作業は、ミステリーの謎解きに近い、ワクワクした感覚があるので効果は大きいですよね。まさに、目からうろこでした!

「仮説」とは「真逆の一般論」を提示する

さらに、話は具体的な手法の解説に入っていきます。

それが、文章を「起承転結」でなく、「起転承結」の順で構成する方法です。

つまり、「起」→「転」→「承」→「結」の順に理論を展開し、

転・・・仮説を入れる

起・・・仮説とは真逆の一般論を入れる

という手法です。ちなみに、「仮説」=「主張」です。

例えば

  1. ・・・糖質制限ダイエットが世間では流行っており、一定の効果も認められています。
  2. ・・・しかし、糖質制限は危険が大きく、むしろ太りやすくなる、リスクを伴ったダイエット法です。(仮説)
  3. ・・・(仮説を立てた理由。具体的事例など)
  4. ・・・だから、糖質制限はきちんとした知識と理解をもって始めるべきです。

といった感じでしょうか。

「起」で示された「一般論」が、「転」で示される「仮説」によって否定されることで、読者は「これからどんな議論が展開されるんだ?」と興味を持ってくれます。

こんなテクニックがあったのですね。この方法を使えば、読者は「自分事」としてこちらに耳を傾けてくれるはずです!

まとめ

本書は、プロのライターが書いた「文章の書き方の講義」です。
タイトルはやや堅そうなイメージででしたが、内容は真逆でした。

読んでいて楽しいし、ワクワクする。そして、圧倒的に分かりやすい。

すばらしい本で、私の座右の書になりそうです。

高校生や大学生のテキストとしても使ってほしいなと思いました。

「20歳の自分に受けさせたい文章講義」おすすめです!

こちらの記事もおすすめ!