数学

【高校数学へのアプローチ】文字式のルール/1を省略するのはいつか?

・ 高校数学を勉強するための基礎を固めたい

・文字式のルール「1の省略」についてきちんと理解理解したい

こんな悩みに答えます。

「1の省略」については、残念ながら教科書や問題集ではきちんと解説されていません。

本記事では,高校の勉強を始める前に押さえておきたい文字式の基本ルール「1の省略」について解説します。

✔︎本記事の内容

・「1を省略」するケース3パターン

・「1の省略」についての練習問題

・「2の省略」について

最後のセクションでは「2の省略」についても解説しますので,ぜひ最後までお読みください。

高校数学の学習を始める前に,文字式の基本ルールをしっかりと押さえておきましょう!

「1の省略」をマスターしよう!

「1の省略」は教科書に書かれていない!?

「1の省略」について,教科書や問題集ではしっかりと解説されていません。

これから解説する最初の式①については,一言だけ触れている教科書もありますが,②と③についてはあまり触れられていいません。

少なくとも

「教科書では本記事のようなまとめ方がされていない」

のが事実です。

「1」を省略できるのは次の3つのパターン

「1」が省略できるのは

「かけた1」「分母の1」「1乗の1」の3パターンです!

「1の省略」3パターン

① \( 1x=x\)

② \( \displaystyle\frac{x}{1}=x\)

③ \( x^1=x\)

それでは順番に解説していきます。

① \(\;  1x=x\; \) について

\(\; 1x \; \)は\(\; 1\times x \; \)の「\( \; \times \; \)」を省略したものです。

このように,文字の前にある「1」は省略します。

これはルールでもあります!

いくつか例をあげておきますね。

\[ 1a^2=a^2 \]

\[ 1xy=xy \]

\[ 1(a+b)=a+b \]

1の前にマイナスがついてるときも,次のように1を省略しますので確認しておきましょう!

\( -1x=-x \)

 

ちなみに「1」は特殊な数字で,どんな数に「1」をかけても,その数は変化しません。例えば

\[  1\times 3=3\]

となり,3に1をかけても答えは3のままです。

文字\(\; x \; \)についても1をかけても答えは\( \; x \; \) のままで,数字のときと同じルールを適用している」と理解しておけばよいでしょう。

② \(\;  \frac{x}{1}={\small x}\; \)について

分数の分母にある「1」は省略します。

「分数」は次のように「分子」÷「分母」という意味がありました。

\[ \frac{□}{△}=□\div △ \]

この式変形を使って分母の「1」が省略できる理由を見ていきましょう。

例えば

\[ \displaystyle\frac{3}{1}=3\div 1=3 \]

となり,分母の「1」が省略できることが分かりますね。

文字でも同じように

\[ \displaystyle\frac{x}{1}=x\div 1=x \]

となり,「分母」の1が省略できます。

こちらもルールとして覚えておきましょう!

③\(\;  x^1=x\; \)について

ある数や文字を「1乗」したときの「1」も省略します。

これもルールなのですが,理由も考えてみましょう。

例えば

\( x^2 \) は\( x \) を2回かけたものなので

\[ x^2=x\times x \]

\( x^3 \) は\( x \) を3回かけたものなので

\[ x^3=x\times x \times x\]

同じように考えていくと,\( x^1 \) は\( x \) を1回だけかけたものなので

\[ x^1=x\]

となり「1乗」したときの「1」は省略する理由を納得してもらえるのではないかと思います!

練習問題にチャレンジ!

それでは本記事の内容を確認する問題にチャレンジしてみましょう。

問題1

\( \; \displaystyle\frac{1x^1}{1} \; \)を簡単にしなさい。

解答

「1の省略」の式①②③をすべて使う問題です。

「かけた1」「分母の1」「1乗の1」はすべて省略しましょう。

\[ \frac{1x^1}{1}=x \]

 

問題2

\( \displaystyle\frac{x+1}{1} \)を簡単にしなさい。

解答

\[ \frac{x+1}{1}=x+1 \]

「分母の1」を省略します。

答え\( \; x+1\; \)にある「1」は省略できないので注意しましょう。

「1」が省略できるのは「かけた1」「分母の1」「1乗の1」の場合です!

「2」を省略する場合もある?!

高校数学では「2」を省略するケースも出てきます。

実は,もうすでに中学校で習った\( \; \sqrt{ }\; \)には「2」が省略されているのです!

\( \; \sqrt{ }\; \)には「2」が省略されている

詳しくは「数学Ⅱ」で学習するのですが,中学校で勉強したルート記号「\( \; \sqrt{ }\; \)」は「2」が省略されたものになっています。

例えば\(\; \sqrt{6} \;\) は実は\(\; {}^2\!\!\!\sqrt{6} \;\)の小さな数字「2」を省略したものなのです!

\(\; {}^2\!\!\!\sqrt{6}=\sqrt{6} \;\)

これを理解するために,数学Ⅱの内容を少しだけご紹介しておきます。

数学Ⅱで習う「累乗根」の紹介(導入のみ)

数学Ⅱの「累乗根」という分野では,「〇乗したら□になる数」を考えます。

そして,「◯乗したら□になる数」を\(\; {}^○\!\!\!\sqrt{□} \;\)という記号で表し,「累乗根」と呼びます。

※わかりやすさを優先しているので厳密ではないです

この「累乗根」は「平方根」を拡張したイメージです。

【例】

3乗すると6になる数 → \(\; {}^5\!\!\!\sqrt{6} \;\)

4乗すると6になる数 → \(\; {}^4\!\!\!\sqrt{6} \;\)

5乗すると6になる数 → \(\; {}^3\!\!\!\sqrt{6} \;\)

根号を表す記号\( \; \sqrt{ }\; \)の左上の部分に「何乗」してその数になったのかがわかるように,小さい字で数字を書いておくのです。

中学校で習った\( \; \sqrt{6}\; \)は「2乗すると6になる数(プラスの方)」でしたので,上の表現にしたがうと

2乗すると6になる数 → \(\; {}^2\!\!\!\sqrt{6} \;\)

となりますが,実際にはこの「2」を省略して\(\; \sqrt{6} \;\)と表現しています。

つまり,いままで習った\( \; \sqrt{2}\;\) ,\( \; \sqrt{2}\;\) ,\( \; \sqrt{5}\;\) などは,

\( \; {}^2\!\!\!\sqrt{2}\;\) ,\( \; {}^2\!\!\!\sqrt{2}\;\) ,\( \; {}^2\!\!\!\sqrt{5}\;\) の左上にある小さい数字「2」を省略したものだったのです!

「1の省略」だけでなく,「2も省略するケースがある」のは興味深いですよね!

まとめ

今回は教科書にはまとめられていない,「1の省略」と「2の省略」についてご紹介しました。

「1の省略」3パターン

① \( 1x=x\quad -1x=-x\)

② \( \displaystyle\frac{x}{1}=x\)

③ \( x^1=x\)

「2の省略」

\( {}^2\!\!\!\sqrt{□}=\sqrt{□} \)

「1」を省略するケースは高校数学でたくさん登場します。大事なルールですので確実に覚えておきましょう!

今回は以上です。

最後までお読みいただき,ありがとうございました。

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